コンサルティングの基本ガイド 

銀行・会計事務所出身の財務コンサルタントが書いた経営努力しなくても銀行が融資したくなる決算書作成マニュアル

コンサルティングというサービスや職業が日、実際には、どんなことをしているのか、また、するのかがよく知られていません。コンサルティングの範囲は非常に幅広く、時代によって変化しています。

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内部統制体制構築(J−SOX法対策)のプロジェクトは

内部統制環境の構築が法令で義務化されたため、近年ニーズが非常に多くなりました。


●粉飾決算を防ぐための内部統制構築プロジェクトです

ワールドコムとエンロンの粉飾事件以後、アメリカだけでなく我が国でもライブドア事件などの粉飾決算や巨額横領事件が相次いで起き、企業のコンプライアンスの欠如が企業の存在を脅かすようになり、社会問題となっていました。

このような問題に対処すべき法整備が、日本では2005年6月に会社法(大会社の内部統制システムの構築義務化)が成立し、続いて07年9月には金融商品取引法が施行され、内部統制の構築とその有効性にかかわる外部監査の実施、さらに、内部統制報告書の内閣総理大臣への提出が義務付けられました。

金融商品取引法の施行によって、企業は「内部統制プロセスの明確化」「意思決定過程や作業の記録」「内部統制状況の定期的評価」が課せられることになりました。

それらの企業の義務に対応する内部統制構築をするプロジェクトが派生してきたのです。

●監査法人とコンサルタントの内部統制対応業務の違いは…

コンサルティングファームが行う内部統制対応業務と監査法人のそれとは異なります。

監査法人でもその業務を行うために多数の人員を担当させますが、基本的にはクライアント企業が作成してきた内部統制報告書が法的に問題は無いかを精査するのです。

一方、ファームの場合は、内部統制報告書を作成するためのプロセスを支援します。

すなわち、報告書を作成するには、どういった情報が必要で、それを収集するためには、どのような業務フローや組織、システムが必要かを洗出し、導入支援を行います。

◎コンサルティングフォームの業務範囲は…○内部統制対象の項目洗出し○文書化のためのマニュアル・テンプレートの作成○内部統制体制の構築○内部統制体制導入の支援 など

◎監査法人の業務範囲は…○提出書類の違法性チェックです。


●内部統制体制構築のプロジェクトとは…

コンサルティングフォームの内部統制に対応する制度の構築を支援する具体的な方法は次のようになります。

@計画・方針の策定をします

内部統制に対応した制度構築法を計画し、方針を策定します。

企業内部に入り込み、予備調査を行って報告対象に当たるプロセスを整理し、現状のプロセスで不足している仕組みを洗出します。

そして、どのような手順で完璧な体制を構築するのか、というロードマップをつくり、工程目標を立てます。

ここで「業務プロセス」「組織・人事体制」「システム」の3つの側面から調査・計画をします。

Aパイロットテストの実施をします

計画立案が完了したら、パイロットテストを実施する準備をします。

業務実施報告や意思決定のプロセスを文書化するためのマニュアル・文書化テンプレート(実例集も含む)を作成し、実際に一部の部門・業務フローでテストします。

この時に、該当部門の社員には実施予定の研修を行いフィードバックしてもらいます。

また、法令に対応した体制を構築する時には、通常では導入後も効率的に文書化を行うために、内部統制体制の有効性をチェックするために大規模なシステムを導入します。

そのため、ここでは導入予定システムの簡易版ツールを使用します。

テストの結果をマニュアルやテンプレート、各種ツールなどに反映させて修正し、本格導入に向けて、より詳細な導入計画を作成します。

B本社内部統制対応体制の構築をします

パイロットテストの終了し導入計画が完成したら、導入段階に入ります。

この時も社内の全社対象部門・業務での文書化が行われ、そのための研修も実施します。

さらに、並行してシステムの導入や運用体制の構築なども同時進行します。

また、場合によっては、セルフチェックツールやセルフトレーニングも導入します。

もし、クライアント企業が子会社やグループ会社がある場合には、まず本社で導入した後、子会社やグループ会社へと展開していきます。

C子会社・グループ会社への展開をします

本社での制度導入が終了したら、子会社やグループ企業にも同様に展開していきます。

基本的なプロセスは本社と同様ですが、同時に、本社が子会社・グループ会社を適切に「モニタリングできる体制」を構築しなければなりません。

D構築後の運用と評価を有効に実施力のチェックを行います

金融商品取引法では、内部統制の仕組みが有効か継続的モニタリングを評価することが求められています。

そのため、内部統制体制の導入が終了した段階ではプロジェクトは終了しません。

ある程度、体制を運用した後に適切に仕組みが働いているか、また、当初の策定した評価ツールでモニタリングと評価ができるかをチェックし、問題があれば再度修正します。

●講習会の実施とツールの提供をします

ここで取上げた内部統制体制機構支援プロジェクト以外にも、内部統制構築のための講習会やツールを個別に提供しているコンサルティングファームもあります。

具体的なサービスには、

○内部統制プロジェクトトレーニング(入門編、実践編などの講習会)

○内部統制構築方法論(各種マニュアル類など)

○内部統制文書化テンプレート(規程類、業務別業務フロー)

○業務別リスクコントロールマトリクス(質問書など)

○内部統制支援ツール(パッケージソフトウェア、テンプレート、セットアップサービスなど)

があります。

社内に内部統制構築のスキルのある担当者がある程度揃っていれば、このようなツールを使用することで、独力でも内部統制体制を構築できます。

◆具体的な作業項目は…

◎フェーズ@…○内部統制現状調査○基本方針(範囲等)○各種ルール等の評価○全体計画の策定

◎フェーズA…○内部統制整備方針○内部統制整備及び文書化テンプレート(文書化実例集)の作成○文書化マニュアルの策定○各種ツールの導入○構築計画の詳細化

◎フェーズB…○内部統制整備、文書化グループの展開○内部統制評価手順の策定○各種ツールの活用○トレーニングの準備○全社展開手順の詳細化○移行計画の詳細化

◎フェーズC…○トレーニング○内部統制運用○内部統制評価・改善

◎フェーズD…○内部統制本番の運用 

※資料:アビームコンサルティングWebより

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