7号文書:継続的取引の基本となる契約書|印紙税Q&Aサイト



7号文書:継続的取引の基本となる契約書

印紙,税,実務

主な文書:

特約店契約書、代理店契約書、銀行取引約定書、信用取引口座設定約諾書、保険特約書


定義:継続的取引の基本となる契約書(契約期間が書かれているもののうち、当該契約期間が3ヶ月以内で、かつ更新に関する定めのないものを除く)とは、特約店契約書、代理店契約書、銀行取引約定書その他の契約書で、特定の相手方間で継続的に生ずる取引の基本となる者のうち、政令で定めるもの。

 

用語説明:

特約店契約書

営業者(17号文書の非課税規定における営業を行うもの)の間において、売買/売買委託/運送/運送取扱い/請負に関する2つ以上の取引を継続して行うため、その取引について、共通する基本的な取引条件のうち、目的物の種類/取扱い数量/単価/対価の支払い方法/債務不履行における損害賠償の方法/再販価格のうち1つ以上の事項を定める契約書(電気/ガスの供給に関するものを除く)を指します。

代理店契約書

両当事者(営業者に限らず)の間において、売買に関する業務/金融機関の業務/保険募集の業務/株式発行若しくは名義書換えの事務を継続して委託するため、その委託する業務/事務の範囲/対価の支払い方法を定める契約書を指します。

銀行取引約定書

金融機関から信用の供与を受ける者と金融機関との間において、債務の履行について包括的に履行方法、その他の基本的事項を定める契約書を指します。

信用取引口座設定約諾書

証券会社/商品取引員とこれらの顧客との間において、有価証券/商品売買に関する2つ以上の取引(有価証券売買では信用取引/発行日決済取引に限る)を継続して委託するため、その取引に共通して適用される取引条件のうち、受渡しその他の決済方法/対価の支払い方法/債務不履行の場合の損害賠償の方法を定める契約書を指します。


1 継続的取引の基本となる契約書


第7号文書にあたるのは、特定の相手方との間で継続的に生じる基本の取引の契約書で、3ヶ月を超える契約期間のうち、印紙税法施行例26条の第1〜第5号までに該当する契約書に限られ、これらに該当しないものは例え3ヶ月以上の取引に適用されるものでも、第7号文書にはなりません。


2 契約期間の記載のあるもののうち、3ヶ月以内の期間であるもの


当該文書に具体的な契約期間が書いてあり、その期間が3ヶ月以内であるものをいいます。


3 継続的取引の基本となる契約書から除外されるもの


令26条『継続的取引の基本となる契約書の範囲』各号に当てはまる文書であっても、記載された契約期間が3ヶ月以内で、更新に関する定めのないもの(定めがあっても当初の契約期間に更新後の期間を加えても、3ヶ月以内である場合を含む)は、継続的取引の基本となる契約書から外れますが、当該文書については、その内容によりその他の号の課税文書にあたるかを判断することになります。

令26条1号に定める文書の用語

<営業者の間>

契約の当事者双方が営業者である場合であり、代理人として被営業者が契約の当事者となる場合も含まれます。


なお、他の者から取引の委託を受けた営業者が当該他の者のために第三者と行う取引も含まれます。


※営業者とは、印紙税法第17号の非課税物件の欄に定める営業を行う者で、一般会社の他に、会社以外の法人で法令の規定または定款の定めにより利益金または剰余金の配当または分配することができることとなっているものが、その出資者以外に対して行い事業の当該法人も含みます。


(取扱例)

  • 非営業者である代理人が結ぶ特約店契約書

    AとBとの間で行われる継続的物品売買取引について、Aの代理人であるC弁護士とBの間で締結する特約店契約書は、Cが非営業者である弁護士であっても、取引の当事者であるA・B双方が営業者なので、営業者間における取引に関するものですから、第7号文書になります。(営業者間であるかどうかは、契約の効果が取引の当事者が営業者であるかどうかで判断します)

  • 指定タクシー業者の利用について定めた契約書

    顧客(甲)と信販会社(乙)との間において、甲が発行する乗車券により乙の指定業者のタクシー利用、並びに料金や支払方法等について定めて契約書は、運送取引は直接契約当事者間で行われるものではありませんが、乙はタクシー業者からの委託に基づいて業者のために契約するものですので、甲が営業差であれば営業者間における契約にあたります。

<2以上の取引>

令26条1号に掲げる文書にあたるのは、売買とその委託、運送、運送取り扱いまたは請負に関する2以上の取引を継続して行うために作る契約書ですが、「2以上の取引」とは、契約の目的である取引が2回以上継続して行われることです。


(取扱例)

  • 1の取引か2以上の取引か

    200個の物品について、一定の日に200個の売買契約を結び、1ヶ月20個ずつ納品することとした場合は1の取引にあたり、毎月20個ずつ売買するという契約で10ヶ月間の契約期間とした場合は2以上の取引にあたります。

  • 用船契約の単複

    用船者の指定する航路に2航海就航し、別途1ヶ月分ずつ月あたり用船料を前払いすること等を定めた定期用船契約書は、所定の船舶を所定の航路に2航海就航させることが内容なので、取引の数は1個です。つまり継続的取引の基本となる契約書には該当しません。なお、用船料の支払いが月ごとに行われますが、これは単に1個の用船料を分割して支払うものですから、2以上の取引にはあたりません。

<売買、売買の委託、運送、運送取り扱いまたは請負に関する2以上の取引を継続的に行うために作られる契約書>


例えば、売買に関する取引を引き続き2回以上行うため作られる契約書を指し、売買目的物の引渡等が数回に分けて行われるものであっても、当該取引が1取引である場合は除外されます。


なお、エレベーター保守契約、ビル清掃請負契約等、通常月単位で役務提供等の債務履行が行われる契約については、料金等の計算の基礎となる期間1単位ごとまたは支払いの都度1取引として取り扱われます。


(取扱例)

  • 特約店契約書

    製造業者、卸売業者等の特約店となって、主に商品の取引を継続して行うための基本契約として、種類、数量、単価、代金の支払方法、割戻金の計算及び支払方法などを書いた契約書等は、第7号文書にあたります。

  • 特約店仕入割戻契約書

    特約店との間で、リベートの支払いに関し、対象商品、目標数量、リベートの計算方法及び支払方法などを書いた契約書等は、第7号文書にあたります。

  • 委託加工契約書

    材料支給により物品の製作や塗装、メッキ加工などを委託し、仕事の出来高に対して加工料を支払うことを内容とした契約書等は、請負に関する2以上の取引を継続して行うために作られますから、第7号文書にあたります。

  • 下請基本契約書

    自社の請け負った工事の一部を他の会社に請け負わせる場合、継続的に発生するこれら取引に共通した適用される単価、対価の支払方法等の基本的事項を書いた文書は、第7号文書にあたります。

  • 給油契約書

    ガソリン販売業者と民間会社との間で、ガソリンを継続して売買する取引条件を定める給油契約書は、2以上の売買に共通的適用される取引条件を定めるもので、営業者間で作られますから第7号文書にあたります。

  • 運送基本契約書

    営業者間で商品または原材料を3ヶ月以上にわたって継続的に運ぶことを委託するために適用される取扱商品頭語との単価、運送料の支払方法等を定める文書は、2以上の運送取引を継続して行うための共通条件を決めるものですから、第7号文書にあたります。

<目的物の種類、数量、単価、対価の支払方法、債務不履行の場合の損害賠償方法または再販売価格を定めるもの>


令26条1号に規定するのは、これら全てを定めるもののみという意味ではなく、これらのうち1または2以上を定めるものです。


(取扱例)

  • 加工基本契約書に基づき作成する加工指図書及び加工賃単価確認書

    委託加工取引に関する加工基本契約書に基づき、特定日以後の加工に適用する加工賃確認書は、単価(加工賃)、支払条件等を補うものですから、第7号文書にあたります。また、個別の加工委託に際して種類、数量、納期等を指図するために作成する加工指図書は、受託者への委託内容の連絡用ですから、課税文書ではありません。

  • 信用販売の加盟店取引約定書

    物品の販売業者が信用販売会社の加盟店となり、会員に対して商品を信用販売するとともに、債券(販売代金請求権)を信用販売会社に譲渡することを内容とする文書は、債券の譲渡に関する事項が第15号文書(債券譲渡に関する契約書)に該当するほか、債券の有償譲渡は売買にあたり、営業者間において継続する売買についてその取引条件を定めるものですから、第7号文書にもあたります。従って、第7号文書として課税されます(課税文書の所属の決定)。

  • エレベーター保守契約書

    貸しビルの所有者がビルのエレベーター保守契約をビルサービス会社に委託するため、契約する文書はエレベーターを常に安全、安心に動かすよう保守すること及び定期的に点検整備することの引き受けと、これに対する報酬の支払いを内容としていますから、第2号文書(請負に関する契約書)にあたります。また、エレベーター保守契約はエレベーターの保守点検を継続的に行うことを内容としていますから、第7号文書にもあたります。この場合、保守契約についての契約金額が書かれいる時(契約期間中の契約総額の記載がある時の他、保守料月額と契約期間の記載があることにより契約金額の計算ができる時を含む)は、第2号文書とされ、契約金額が書かれていないときは(保守料は別途覚書等で定めることにしている時、保守料月額の決まりはあるが、契約期間は決まっていない時など)は、第7号文書として課税されます。

  • 電算処理委託契約書

    業務に関するデータ処理を電算で行ったこととし、この事務を委託するための契約書は、報酬を得て会計事務等を電算処理することを委託することが請負契約にあたることから、第2号文書及び第7号文書にあたります。いずれになるかは、エレベーター保守契約書と同様の飯台となります。

<売買委託及び売買に関する業務委託>

令26条1号の「売買の委託」とは、特定物品等を販売または購入の委託であり、同条2号の「売買に関する業務の委託」とは、売買の関係業務(販売、代金回収、アフターサービス等)の一部または全てを委託することです。


(取扱例)

  • アフターサービス委託契約書

    メーカーが品質保証書に基づくアフターサービスの業務を第三者に委託する場合、当該メーカーと第三者の間で結ばれる契約書は、売買関係業務の委託が内容ですから、第7号文書にあたります。

  • 消化仕入れについての契約書

    デパート等における販売業務の委託及び販売委託された物品の代金決済等を定める契約書は、営業者間で継続する売買について、目的物の種類、単価、対価の支払方法を定めるほかに、売買関係業務を継続して委託することについて、その範囲、対価の支払方法を定めるものですから、第7号文書にあたります。

  • 出店契約書

    デパートやショッピングモールの一部を賃貸借し、デパート等の名義で自己の商品を販売する内容の契約書は、デパート等に対しての売買委託ではなく、売場の使用及び商号の使用等に関する契約の証明ですから、課税文書にはなりません。

<目的物の種類>


取引対象の種類のことで、その取引が売買ならば売買目的物の種類が、請負ならば仕事の種類、内容等がこれにあたります。


目的物の種類には物品の品名だけでなく、電気製品、家具類など共通の性質を持つ多数の物品等を包括する名称も含まれます。


(取扱例)

  • 電気製品売買契約書

    例えば、表題または文中に「電気製品売買契約書」「電気製品の取引について次のとおり契約する」などと書かれている契約書は、目的物の種類を定める契約書となります。

  • 取扱商品にかかる売買契約書

    「甲の取扱商品にかかる売買について、次のとおり定める」などとしたものは、甲の取扱商品を取引対象として抽象的に定めたもので、目的物の種類を具体的に定めていないため、目的物の種類を定めるものではありません。

<取扱数量を定めるもの>

取扱量として具体性を有するもののことで、一定期間における最高または最低取扱(目標)数量を定めるもの及び金額により取扱目標を定める場合の取扱目標金額を定めるものを含みます。


従って、「1ヶ月の最低取扱数量は100トン」「1ヶ月の取扱目標金額は200万円とする」という場合は該当しますが、「毎月の取扱数量は当該月の注文数量とする」という場合は該当しません。


※取扱目標金額を記載した契約書は、記載金額のある契約書にもあたるので注意しましょう。


(取扱例)


取引目標金額を定めた覚書

一定期間における取引目標金額を定め、当該金額を基準に契約達成謝礼金を支払うこと等を内容とする覚書等の文書は、継続的な売買に関する2以上の取引に共通して適用される取引条件のうち取扱数量(取引目標金額は取扱数量にあたる)を定めるものにあたります。


<単価>


「単価」とは、数値として具体性のあるものに限り、「時価」「市価」等は該当しません。


(取扱例)

  • 販売単価を定める契約書

    「乙への販売価格は甲の仕入れ価格に1.1掛ける」などと記載したものは、数値として具体性がないので、単価を定めるものにはあたりませんが、「従来の価格の8掛けとする」と記載し、従来価格を別紙価格表として添付したものは、単価を定めるものにあたります。

  • 過去一定期間の確定単価を定める契約書

    売買取引の基本契約に基づき、暫定的単価で取引を行っている場合、後日過去の確定単価を定めるため作る確定単価契約書は、将来の取引について条件を定めるものではありませんから、第7号文書ではありません。

<対価の支払方法>


「毎月翌月5日に支払う」「借入金と相殺する」等のように、対価の支払いの手段を具体的に定めることです。


(取扱例)

  • 対価の支払の方法を定める文書その1
  • 「毎月分を翌月末に支払う」「毎月分を翌月15日までに支払うこととし、現金50%、手形(60日以内のもの)50%とする」「売掛金と相殺する」などは対価の支払方法を定めるものにあたりますが、単に「持参して支払う」とするものは、支払手段を定めるものであって、支払法補にはあたりません。
  • 対価の支払の方法を定める文書その2

    「甲の乙に対する債権がある時は、乙の代金債権と相殺することができる」といった記載だけでは、対価の支払方法を定めるものにはなりません。

  • 振込銀行・締切日の変更を定める契約書

    (1)取引代金を口座振り込みによって決済することにしている場合に、振込先の銀行を代える

    (2)取引代金を月単位で決済している場合に、その月の締切日を変更する(支払日は変更しない)

    ことを定める契約書は、対価の支払方法を定めるものにはあたりません。

<債務不履行の場合の損害賠償方法>


債務不履行の結果、発生した損害の賠償として給付されるものの金額、数量等の計算、給付方法等のことで、不履行となった債務の弁済方法ではありません。


(取扱例)


債務不履行の場合の損害賠償方法を定める文書

「代金支払不履行の場合は延滞金100円につき日歩8銭の割合にあたる金額を支払う」といったものは、債務不履行の場合の損害賠償方法を定めたものにあたります。ただし、保証金差入証書において「債務不履行の場合はこれから充当する」と書いた場合は、債務不履行の場合の損害賠償方法を定めたものにはあたりません。


<ガスの供給>

令26条1号『継続的取引の基本となる契約書の範囲』に掲げる文書から除くとされている「ガスの供給」とは、ガス事業者等が都市ガス、プロパンガス等を導管、ボンベ、タンクローリー等により消費者に継続的供給することです。


したがって、ガスメーカーと卸売業者、卸売業者と小売業者の間におけるガス取引に関して作られる作成書は、第7号文書にあたります。


(取扱例)


電気の卸販売に関する契約書

自家発電に生じた余剰電力を一般電気事業者に売る卸供給事業者と一般電気事業者との間で結ぶ継続的電気の販売に関する契約書は、第7号文書にあたります。(注)令26条1号から除かれる「電気またはガスの供給に関するもの」の供給は、消費者(業務用消費者を含む)に対するものです。

令26条2号に定める文書の用語

<金融機関の範囲>


銀行業、信託業、金融商品取引業、保険業等、通常金融機関と聞いて思いつくものの他、貸金業者、クレジットカード業者、割賦金融業者等も含まれます。ただし、関係先の債務保証のみを業とするものは含みません。


<金融機関の業務委託>


金融機関が預金業務、貸出業務、出納業務、為替業務、振込業務その他を他の者に継続して委ねることをいいます。


<委託される業務または事務の範囲または対価の支払方法を定めるもの>


全てを定めるもののみではなく、「委託される業務または事務の範囲または対価の支払方法を定めるもの」のうち1または2以上を定めるものも含まれます。


(取扱例)

  • 水道の計量業務委託契約書

    水道使用料にかかる計量等の業務を水道事業者(地方公共団体)が検針員に委託することが内容の契約書は、水道水の供給(販売)にかんする業務の継続的委託について、その業務範囲等を定めるものですから、第7号文書にあたります。ただし、地方公共団体が作成する文書は非課税ですから印紙税法4条5項により、水道事業者が保管する契約書だけに印紙を貼ります。なお、水道料金の集金業務が委託内容の集金業務委託契約書は第7号文書にあたりますが、印紙税法の「公金の取り扱いに関する文書」として非課税となります。

  • ガス料金集金委託契約書

    ガス会社が需要家に供給するガス代金の集金を代理店等に委ねるため、集金業務の範囲、手数料の支払方法等を定める文書は、ガス売買に関する業務の一部である集金業務の委託に関していますから、第7号文書にあたります。なお、消費者に対するガス供給に関する契約書は、令26条1号に定める文書から除かれ、第7号文書に該当しませんが、ガスの供給(売買)に関する業務委託に関する文書は、これに含まれません。

<金融機関に対する販売代金等の収納事務委託>

金融機関に、会社等から販売代金等の収納事務を委託する場合において、その内容が当該販売代金等を積極的に集金するまでを委ねるものでない場合は、令26条2号で定める「売買に関する業務の委託」にはあたらないものとなります。従って、当該委託についての契約書は委任に関する契約書にあたり、課税文書にはなりません。

(取扱例)

  • デパートと銀行との間で結ぶ販売代金収納契約書

    デパートの顧客が購入代金を預金口座振替で支払うことについて、両者の間で振替日、取扱手数料等を定める「お買い上げ代金の預金口座振替に関する契約書」等としょうするものは、販売代金の振替日における口座振替等を委託するものですが、積極的に集金することまで委ねていませんから「売買に関する業務」を委託するものにはあたりません。

  • 生命保険料の預金口座振替に関する契約書

    生命保険会社が金融機関に対し、保険契約者から保険料を口座振替で収納する事務を委託することが内容の契約書は、金融機関(保険会社)が業務の一部を他の金融機関に委託するものですから、委託する業務の範囲及び対価の支払方法を定めるものです。令26条2号の金融機関の業務委託に関する文書にあたり、第7号文書になります。なお、金融機関に該当しない保険事務代行会社に保険料の収納事務を委託する契約書は、金融業務(保険料の収納事務)を他の金融機関に委ねていませんので、第7号文書にはなりません。

  • 割賦販売代金の収納事務委託契約書

    信販会社等の割賦金融会社が、顧客からの割賦代金の収納事務を金融機関に委託する内容の文書は、信販会社等の金融機関の一部業務(債権回収)を継続して他の金融機関に委ねるため、委託する業務の範囲、対価の支払方法等を定めるものですから、金融機関の業務委託に関する文書として、第7号文書にあたります。(注)割賦金融会社は、顧客が加盟業者から物品購入等をする場合、その代金の一括立替払を保証し、後日顧客から代金を回収するのが仕事です。すなわち、割賦金融会社はその顧客に信用を与え、物品の購入を容易にしていますので広義の金融機関にあたります。

  • 住宅都市整備公団と金融機関との間で、家賃収入の収納事務を委託する内容の契約書は、委任に関する契約書となり、課税文書ではありません。なお、家賃収入金の収納事務を委託された金融機関が、他に再委託することが内容の契約書は、金融機関の業務委託として第7号文書となります。

<保険募集業務を継続的に委託する契約書>


(取扱例)

  • 生命保険代理店
  • 代理店には(1)保険募集を行う募集代理店、(2)見込み客の紹介のみ行う紹介代理店または特約店、(3)保険料の集金のみを行う集金代理店があり、このうち、契約書が第7号文書(継続的取引の基本となる契約書)にあたるのは(1)のみで、(2)と(3)に関する契約書は事務処理の委任に関するものであり、課税文書にはあたりません。
  • 生命保険外務員委嘱契約書
  • 生命保険契約の募集事務の委嘱契約書は、保険募集の業務委託に関するものとして第7号文書にあたります。ただし、「この契約は締結の日から3ヶ月間とし、その後の扱いは別に会社の定めるところによる」等としたものは、その契約書に書かれた契約期間が3ヶ月以内であり、かつ更新関係の決まり事もないため第7号文書から除かれ、他のいずれの課税文書にも該当しないことになります。

<株式事務代行委託契約書>


株式の発行または名義書換の事務を3ヶ月超継続して委託するものは、第7号文書にあたります。


(取扱例)

  • 名義書換代理人委託契約書
  • 株式会社が、その発行にかかる株式の名義株式代理人を選び、これに対して株式名義の書き換えその他関係事務を継続的に委託するため作成される文書で、委託事務の範囲、委託事務代行手数料等を定めるものは第7号文書にあたります。
  • 株式事務代行委託に関する覚書等
  • 株式代行委託契約書に付随して、株式発行または名義書換に関する事務の取扱細目を決定した覚書等で、委託される事務の範囲または対価の支払方法について取り決めたものは、第7号文書にあたります。
  • 株式申込事務取扱委託書
  • 新株式を発行する会社が、株式払込金の受入事務を金融機関に委ねる際、その間で結ぶ文書は「株式発行または名義書換」の事務委託ではないため、例え委託する事務範囲、処理方法、取扱手数料等を定めるものであっても、第7号文書にはなりません(委任に関する契約書であり、不課税文書となります)。
令26条3号に定める用語

金融機関に対する債務一切の履行について「包括的に履行方法その他の基本的事項を定める契約書」とは、貸付け(手形割引及び当座貸し越しを含む)、支払承諾、外国為替等によって生ずる金融機関に対する債務履行について、その方法他を定める契約書(当座勘定取引契約書、当座勘定貸越約定書、手形取引約定書、手形割引限度額約定書、信用状約定書等)のことではなく、貸付け、支払承諾、外国為替その他取引によって生ずる債務一切を包括的に履行方法その他の基本的事項をさだめる契約書(銀行における銀行取引約定書、信用金庫における信用金庫取引約定書等)を指します。

令26条5号に定める文書の用語

保険契約者の範囲は、契約者が保険会社である場合の当該保険会社も含みます。


(取扱例)

  • 保険会社間で締結される再保険特約書
  • 保険会社間で結ばれる特約書ですが、この場合には一方が保険契約者になるものですので、令26条5号の「損害保険会社と保険契約者との間」の契約にあたり、第7号文書に該当します。
  • 2以上の保険契約を継続して行うため作成される契約書
  • 特約期間内に結ばれる保険契約に共通して適用される、保険の目的、種類、保険金額または保険料率を定め、後日契約者からの申し込みに応じて個別の契約を結んで契約ごとに保険証券または保険引受証を発行されることになっている契約書をいいます。

コラム:

継続的取引の基本となる契約書とは、特定の相手方との間において、継続的取引の基本となる契約書のうち、上記に掲げる5つを指します。


但し、その契約期間が、3ヶ月以内で、更新の定めのないものは対象外となります。(更新してもトータルで3ヶ月を超えないものは含みません)


※7号文書に該当していなくても、その内容により1号の4文書(運送に関する契約書)2号文書(請負に関する文書)に該当する場合がありますので、注意が必要です。