課税文書いろいろ|印紙税Q&Aサイト

課税文書いろいろ

印紙,税,実務

 

文書に印紙を貼らなかったら?
印紙税法の違反にはなりますが、実は文書そのものの効力には影響ありません。


かつては印紙がない文書は裁判などの場で証拠能力はないものとされていましたが、現在では印紙の有無で文書の効力が左右されないことになっています。

課税文書の意義

印紙税法課税物件表の欄にある、「文書により証されるべき事項」が記載され、課税事項を証明する目的で作成された文書のうち、印紙税法5条の規定により課税されない文書以外のものとされます。


文書が課税文書に該当するかどうかは、文言等の実質的意義に基づいて判断されますので、「証明される目的」も作成者の隠された意図などでなく、記載内容から判断できる客観性を備えたものとなります。


仮に作成者が、課税事項の証明ではなく整理目的で文書を作成し、課税事項は参考的に書いたものと主張しても、課税事項の証明が認められるものは、作成者の主張にかかわらず課税事項の証明する文書として認められます。


「加工明細」「請求書兼加工明細」などと称する文書は、それぞれの基本契約に基づき、加工取引を行う過程において作成されます。


これらは契約当事者間いずれも請負契約の成立内容の確認となりますが、文書の中にはその旨の記載文言がなくても、契約成立の事実を証することとする了解であり、その成立を証明するために作成したことが明らかですから、契約書に該当します。


「依頼票控」とは、銀行の外務員が金銭の受取書として預金者に交付するものですが、外務員の署名、押印が行われないものであっても、印紙税法の課税文書となります。

判断基準

課税文書に該当するかどうかは、記載されている個々の内容についても判断し、記載文言の実質的な意義に基づいて判断されます。


文書内の文言、符号等を用いることについて関係法律の規定や当事者間の了解、基本契約等も加味されます。

他の文書を引用している場合は?

文書に引用されている他の文書の内容は、その文書に書かれているものとし、課税文書かどうかが判断されます。


ただし、記載金額及び契約期間は文書に記載されている金額及び期間に基づき判断されます。

1通の文書の意義

印紙税は、1通の文書ごとに課税になるかどうか、どの課税文書に該当するか、税額はいくらかなどを判断しますが、形態からみて1通の文書と認められるものを「一の文書」といいます。


1枚の用紙に2つ以上の課税事項が記載されているものや、2枚以上の用紙を契印等で結合されているものでも、その全体で1通の文書扱いとなります。


ただし、文書の形態や内容から、文書作成後に切り離す予定が明らかなものは、それぞれ別の文書という形になります。


なお、作成済の文書に日時の異なる別の課税事項を追記する場合、後から記載する部分は、新たに課税文書を作成した形となります。


契約書と覚書を袋とじしただけでは1つの文書にはなりませんが、それらを同時作成し、とじ合わせて契印し、覚書に署名、押印がない場合は、印紙税法上の「一の文書」となります。


なお、覚書に署名、押印した場合でも、次の全てに該当すれば「一つの文書」として取り扱えます。

  • 袋とじされた文書の契約日が同一である。
  • 契約書及び覚書に署名、押印した名義人が同一である。
  • 文書作成後、それぞれの文書を切り離して行使または保存することを予定していないものであること。

証書と通帳

1回限りで課税事項を証明ための文書が証書なのに対し、通帳は数回にわたって発生する事項を継続または連続的に記載証明する目的で作成される文書となります。


したがって、証書として作成されたものであれば、作成後に課税事項を追加して記載しても通帳になることはありません。ただし、追加される事項によっては新たに課税文書を作成したとみなされることがあります。


また、通帳として作成したものであれば、2回目以降の記載証明がなくても証書とはなりません。